世界で使われる主要AIモデルは米中がほぼ独占――中国企業の存在感が急拡大
要点まとめ
- OpenRouterで利用される上位50のAIモデルは、ほぼ米国と中国の企業が開発している。
- 米国企業は依然として最多だが、その割合は低下している。
- 中国企業のモデルは、2025年初めの5モデルから2026年5月には20モデルへと急増した。
- 米中以外では、カナダとフランスの企業がわずかに上位50へ入っているのみである。
- 利用者が急増しているAI技術は、現時点ではほぼ2か国によって支えられている。
この記事でわかること
- 世界で広く利用されているAIモデルは、どの国の企業が開発しているのか
- 米国と中国の勢力図がどのように変化しているのか
- AI開発における国別の存在感を、利用実績に基づくデータから理解できる
本文
1. 結論
世界で広く利用されているAIモデルは、ほぼすべてが米国または中国の企業によって開発されている。
米国企業が依然として主流ではあるものの、中国企業の存在感は急速に拡大しており、利用される主要モデルの構成は大きく変化している。
2. 背景と問題
世界では数多くの企業が大規模AIモデルを開発している。しかし、「実際によく使われているモデルがどこの国で作られているのか」を把握することは容易ではない。
この記事では、多数のAIモデルを単一のインターフェースで利用できるプラットフォーム「OpenRouter」が公開するデータを分析している。
対象は、2025年1月以降、毎日利用上位50に入ったAIモデルであり、それらを開発企業の国ごとに集計し、月平均で比較している。
3. データからわかること
分析結果から、米国企業は依然としてOpenRouterの利用上位50モデルの大半を占めている。
しかし、その存在感は徐々に低下している。
一方、中国企業の伸びは非常に大きい。
- 2025年初め:中国企業のモデルは上位50のうち5モデル
- 2026年5月:中国企業のモデルは20モデル
約1年半で、中国企業の上位モデル数は4倍に増加したことになる。
また、米国と中国以外では上位50に入るモデルは非常に少ない。
記事では、
- カナダ企業のCohereが2025年初めにCommand Rシリーズで存在感を示したこと
- フランス企業Mistral AIのNeMoモデルが現在も上位に含まれていること
が紹介されている。
それ以外の国の企業は、上位50モデルではほとんど見られない。
4. なぜそうなるのか
この記事は原因を詳細に分析するものではない。
示されている事実は、OpenRouter上で実際に利用されている上位50モデルを国別に集計した結果として、
- 米国企業が依然として中心であること
- 中国企業のモデル数が急速に増加していること
- 米中以外の企業はごく少数であること
である。
このデータから、世界で利用が広がるAIモデルは、現時点ではほぼ米国と中国の2か国によって供給されている状況が確認できる。
5. 日本人への示唆
今回のデータは、世界で利用される主要AIモデルの供給源が、ほぼ米国と中国に集中していることを示している。
また、中国企業のモデル数は短期間で大きく増加しており、AI利用の中心となるモデルの構成が変化していることも読み取れる。
AIを取り巻く世界の動向を見るうえでは、どの国の企業が実際に利用されているモデルを提供しているのかという点も重要な視点となる。
まとめ
OpenRouterの利用データによれば、世界で広く使われるAIモデルは現在ほぼ米国と中国の企業が開発している。
米国企業が依然として主流である一方、中国企業のモデルは2025年初めの5モデルから2026年5月には20モデルへと急増した。
一方で、米中以外の国では、カナダとフランスの企業が一部のモデルを提供しているのみであり、世界で利用されるAIモデルは現時点でほぼ2か国に集中していることが示されている。
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