Our World in Data 日本語解説

世界の電力は何で作られているのか?国ごとに異なる「最大の発電源」を地図で見る

公開日 2026-06-09

要点まとめ

  • 世界全体では石炭が発電量の約3分の1を占める最大の電源。
  • 中国、インド、インドネシア、マレーシアでは石炭が最大の発電源。
  • 多くの地域では天然ガスまたは水力発電が主力となっている。
  • 欧州は電源構成の多様性が高く、原子力・風力・太陽光など国ごとの差が大きい。
  • 風力と太陽光を合算すると、再生可能エネルギーが最大電源となる国も増えている。

この記事でわかること

  • 世界各国で最も重要な発電源は何か
  • なぜ世界全体では石炭の存在感が大きいのか
  • 地域ごとの電力構成の違い
  • 再生可能エネルギーがどこまで拡大しているのか

本文

1. 結論

世界全体では石炭が最大の発電源ですが、国単位で見ると電力供給の主役は大きく異なります。

アジアでは石炭が支配的である一方、多くの国では天然ガスや水力発電が主力です。また欧州では原子力、風力、太陽光などが主要電源となる国もあり、電源構成の多様化が進んでいます。 oai_citation:0‡Our World in Data

2. 背景と問題

世界の電力について語られるとき、石炭が最大の発電源であることがよく取り上げられます。

実際、石炭は世界の電力の約3分の1を生み出しており、単一の発電源としては最大です。 oai_citation:1‡Our World in Data

しかし、この世界平均だけでは実態は見えません。

今回の地図は、2024年または2025年時点で各国の発電量が最も多い電源を示したもので、国ごとに電力事情が大きく異なることを明らかにしています。 oai_citation:2‡Our World in Data

3. データからわかること

アジアでは石炭が圧倒的

中国、インド、インドネシア、マレーシアでは石炭が最大の発電源です。これらはいずれも世界有数の発電大国であり、そのため世界全体で見ても石炭の存在感が大きくなっています。 oai_citation:3‡Our World in Data

多くの地域では天然ガスと水力が主力

アジア以外の多くの地域では、最大の発電源は天然ガスまたは水力発電です。

また、島嶼国や北アフリカの一部では石油が最大の発電源となっています。 oai_citation:4‡Our World in Data

欧州は電源構成が特に多様

欧州では国ごとの差が際立っています。

原子力発電が最大電源となっている代表例としてフランスやフィンランドが挙げられています。 oai_citation:5‡Our World in Data

地図では、

  • フランス:約69%が原子力
  • ノルウェー:約90%が水力

と示されています。 oai_citation:6‡Our World in Data

一方で、スペインやドイツでは太陽光や風力が化石燃料を上回り、最大の発電源となっています。 oai_citation:7‡Our World in Data

風力・太陽光の存在感が拡大

太陽光発電と風力発電は多くの国で急速に成長しています。

これらを「変動型再生可能エネルギー」として合算すると、

  • オランダ
  • ポルトガル
  • ギリシャ
  • イギリス
  • ベルギー
  • パキスタン

では最大の発電源になります。 oai_citation:8‡Our World in Data

これは、単独では首位でなくても、再生可能エネルギー全体として見ればすでに主力電源となっている国が増えていることを示しています。 oai_citation:9‡Our World in Data

4. なぜそうなるのか

データからは、各国の資源条件や発電基盤の違いが電源構成に反映されていることが読み取れます。

アジアでは豊富な石炭資源を背景に石炭火力が主力となっています。特に中国やインドなどの大規模な発電国が石炭依存であることが、世界全体で石炭が最大電源となる大きな要因です。 oai_citation:10‡Our World in Data

一方で欧州では、原子力、水力、風力、太陽光など国ごとに異なる電源が最大となっており、電力供給の多様化が進んでいます。 oai_citation:11‡Our World in Data

5. 日本人への示唆

このデータが示しているのは、「世界の電力事情」を一つの数字で語ることの難しさです。

世界全体では石炭が最大電源ですが、実際には国ごとに主力電源は大きく異なります。

また、欧州ではすでに風力や太陽光が主力級の地位を占める国が現れており、再生可能エネルギーの拡大が一部地域で現実のものとなっていることも分かります。 oai_citation:12‡Our World in Data

世界のエネルギー転換を理解するには、世界平均だけでなく国別の違いを見ることが重要であることを、この地図は示しています。 oai_citation:13‡Our World in Data

まとめ

  • 世界全体では石炭が最大の発電源で、電力の約3分の1を生み出している。
  • 中国やインドなどの巨大市場で石炭が主力であることが、その背景にある。
  • 多くの国では天然ガスや水力発電が最大電源となっている。
  • 欧州は特に多様性が高く、原子力・水力・風力・太陽光がそれぞれ主力となる国が存在する。
  • 風力と太陽光を合わせると、すでに複数の国で最大の発電源となっている。

出典:Our World in Data「What is the largest source of electricity in each country?」 oai_citation:14‡Our World in Data

元記事 https://ourworldindata.org/data-insights/what-is-the-largest-source-of-electricity-in-each-country