Our World in Data 日本語解説

電気のない人は半減したのに、なぜアフリカでは増えているのか

公開日 2026-04-26

要点まとめ

・電気を使えない人は2000年の13.5億人から約6.75億人へと半減
・しかし地域別では不均衡で、サブサハラ・アフリカのみ増加
・同地域では電力アクセス率は26%→53%へ改善
・それでも人口増加が上回り、「人数」は減っていない

この記事でわかること

・世界の電力アクセス改善の実態
・「割合」と「人数」の違いが生む見えにくい問題
・なぜアフリカだけ状況が異なるのか

本文

1. 結論

世界全体では電気を使えない人は大きく減少したが、サブサハラ・アフリカでは人口増加により、逆に「電気のない人の数」が増えている。


2. 背景と問題

私たちにとって電気は日常的なインフラだが、現在でも約7億人が電気を利用できない状況にある。 oai_citation:0‡Our World in Data

2000年時点ではその数は約13.5億人であり、この20年余りで半減した。 oai_citation:1‡Our World in Data

つまり世界は大きく前進しているが、その進展は地域によって大きな差がある。


3. データからわかること

グラフ(地域別の積み上げ)から読み取れる重要な事実は以下の通り。

・世界全体では
 → 約13.5億人 → 約6.75億人へ減少(約半減) oai_citation:2‡Our World in Data

・ほとんどの地域では
 → 電気を使えない人は減少

・サブサハラ・アフリカでは
 → 唯一、人数が増加 oai_citation:3‡Our World in Data

さらに同地域の内部を見ると、別の重要な変化もある。

・電力アクセス率
 → 26% → 53%へ倍増 oai_citation:4‡Our World in Data

つまり、「割合」は改善しているにもかかわらず、「人数」は増えているという現象が起きている。


4. なぜそうなるのか

原因は明確である。

・電力アクセスの拡大
 → 確実に進んでいる

・しかし人口増加
 → それ以上のスピードで進行

この結果、
「電気を使える人の割合は増えたが、総人口がそれ以上に増えたため、未電化人口も増えた」
という構造になっている。 oai_citation:5‡Our World in Data


5. 日本人への示唆

このデータが示す重要なポイントは、「改善しているのに問題が悪化して見える」ケースがあるという点である。

・割合(%)だけを見ると改善
・人数(絶対数)を見ると悪化

同様の現象は他の社会問題でも起こり得る。

また、電気へのアクセス自体も最低限の基準であり、
「電灯や携帯充電ができるレベル」に過ぎない。 oai_citation:6‡Our World in Data

つまり、電気がある=十分な生活水準ではないという点も見落とせない。


まとめ

・世界の未電化人口はこの20年で半減した
・しかしサブサハラ・アフリカでは人数が増加
・理由は「人口増加が電力普及を上回った」ため
・割合と人数の両方を見ることが、実態理解には不可欠

このデータは、「進歩」と「取り残される地域」が同時に存在する現実を示している。

元記事 https://ourworldindata.org/data-insights/the-global-number-of-people-without-electricity-has-halved-since-2000-but-it-has-increased-in-sub-saharan-africa