Our World in Data 日本語解説

2023年に売れた新車の「5台に1台」はEVだった──世界で急拡大する電気自動車市場

公開日 2026-05-25

要点まとめ

  • 2023年に世界で売れた新車の18%がEVだった
  • EV比率はわずか2年で約2倍に拡大
  • ノルウェーでは新車の9割以上、中国では約4割がEV
  • EUは22%、米国は10%と地域差が大きい
  • 2023年のEV販売台数は約1400万台に達した

この記事でわかること

  • 世界でEV化がどこまで進んでいるか
  • EV普及が特に進んでいる国
  • 「EVシフト」が一部地域に集中している実態
  • 自動車市場の変化がどれほど急速か

本文

1. 結論

2023年、世界で販売された新車のうち18%がEV(電気自動車)だった。これは「約5台に1台」に相当する水準であり、わずか2年前から見るとシェアは倍増している。

EV市場はすでに一部の先進的な市場だけの話ではなく、世界規模で急拡大している。ただし、その普及速度には国ごとの差が非常に大きい。 oai_citation:0‡Our World in Data

2. 背景と問題

道路交通の脱炭素化を進めるうえで、ガソリン車やディーゼル車からEVへの移行は重要なテーマになっている。

Our World in Dataによれば、EVは走行時だけでなく、生涯全体で見てもガソリン車やディーゼル車より二酸化炭素排出量が少ない傾向がある。特に電力の脱炭素化が進む国では、その効果がさらに大きくなる。 oai_citation:1‡Our World in Data

そのため、各国でEV市場の成長速度が注目されている。

3. データからわかること

世界では「5台に1台」がEVに

国際エネルギー機関(IEA)の推計では、2023年の世界のEV販売台数は約1400万台だった。

これは前年比で350万台増、増加率では35%にあたる。2018年と比べると、販売台数は6倍超に拡大している。 oai_citation:2‡IEA

また、EVの新車販売比率は以下のように急上昇している。

  • 2018年:2%
  • 2022年:14%
  • 2023年:18%

つまり、わずか5年でEV比率は9倍になった。 oai_citation:3‡IEA

EV普及は国によって大きく異なる

2023年の新車販売に占めるEV比率を見ると、国ごとの差は非常に大きい。

  • ノルウェー:90%以上
  • 中国:約40%
  • EU:22%
  • 米国:10%
  • 世界平均:18%

特にノルウェーは突出しており、新車市場のほぼすべてがEVになりつつある。中国も世界最大級のEV市場となっている。 oai_citation:4‡Our World in Data

EV市場は一部地域に集中している

EV販売は世界全体で伸びている一方、その多くは限られた地域に集中している。

2023年の新規EV登録のうち、

  • 中国が約60%
  • 欧州が約25%
  • 米国が約10%

を占め、この3地域だけで世界販売の約95%に達した。 oai_citation:5‡Autocar Professional

つまり、「世界でEVが伸びている」といっても、実際には中国・欧州・米国が市場を牽引している構図が見える。

4. なぜそうなるのか

データからは、EV市場が「成熟段階に入りつつある」ことが読み取れる。

IEAによれば、2023年には毎週25万台以上のEVが新規登録された。これは2013年の年間販売台数を上回る規模である。 oai_citation:6‡IEA

また、中国ではEV販売の拡大が自動車市場全体の成長を支えた。

2023年、中国では従来型エンジン車の市場が縮小した一方、EV販売の増加によって自動車市場全体は成長した。 oai_citation:7‡Reddit

さらに、Our World in Dataは、EVにはバッテリー式EVとプラグインハイブリッド車の両方が含まれると説明している。2023年時点では、世界のEV保有台数の約70%が完全電動型(バッテリーEV)だった。 oai_citation:8‡Our World in Data

5. 日本人への示唆

このデータが示しているのは、EV化が「未来の話」ではなく、すでに世界市場の大きな流れになっているという点だ。

特に中国や欧州では、新車市場そのものが急速にEV中心へ移行している。

一方で、EV普及は世界全体で均一に進んでいるわけではない。市場の中心は依然として中国・欧州・米国に集中しており、地域ごとの差は大きい。

つまり、今後の自動車産業は「どの国がEV化を先行するのか」が競争力に直結する構造になりつつあることが、今回のデータから見えてくる。

まとめ

2023年、世界の新車販売の18%がEVとなり、市場拡大は加速した。

特にノルウェーや中国ではEV比率が非常に高く、世界の自動車市場は急速に変化している。一方で、EV販売の大部分は中国・欧州・米国に集中しており、地域差も依然として大きい。

データは、「EV化は始まったばかり」ではなく、すでに世界の主要市場で本格化していることを示している。

元記事 https://ourworldindata.org/data-insights/nearly-one-in-five-cars-sold-in-2023-was-electric