ガソリン車の販売はすでにピークアウト――世界の自動車市場で起きている大転換
要点まとめ
- 世界の内燃機関車(ガソリン車・ディーゼル車)の販売台数は2018年にピークを迎え、その後は減少している
- 一方で電気自動車(EV)の販売は急速に拡大している
- Our World in Dataは、IEA(国際エネルギー機関)のデータをもとに分析している
- Bloomberg New Energy Financeは、ピーク時期をさらに早い2017年と推定している
- 世界の自動車市場は「車が増えている」のではなく、「売れる車の種類」が変わり始めている
この記事でわかること
- なぜ「ガソリン車の時代の転換点」が来たと言われているのか
- EV普及がどの程度進んでいるのか
- 世界の自動車市場で実際に何が起きているのか
- 日本の消費者や産業にどんな影響がありうるのか
本文
1. 結論
世界のガソリン車・ディーゼル車の販売は、すでにピークを過ぎた。
Our World in Dataによると、世界の内燃機関車の販売台数は2018年に最大となり、その後は減少傾向にある。対照的に、電気自動車(EV)の販売は急速に伸び続けている。 oai_citation:0‡Our World in Data
つまり現在の世界市場では、「車そのものの需要拡大」よりも、「どの種類の車が売れるか」の変化が起きている。
2. 背景と問題
道路交通の脱炭素化には、ガソリン車やディーゼル車から、より低炭素な移動手段への移行が必要とされている。
その中心にあるのが電気自動車(EV)だ。Our World in Dataは、EVは輸送部門の脱炭素化に不可欠な手段だと説明している。 oai_citation:1‡Our World in Data
従来は「EVが増えている」と言われても、世界全体ではガソリン車販売も増え続けている可能性があった。
しかし今回のデータは、そうではないことを示している。
EVが伸びているだけでなく、内燃機関車の販売そのものが減少局面に入っているのだ。 oai_citation:2‡Our World in Data
3. データからわかること
内燃機関車の販売は2018年が頂点
Our World in Dataが紹介しているグラフでは、世界の内燃機関車販売は2018年にピークへ達している。Bloomberg New Energy Financeは、ピーク時期を2017年と推定している。 oai_citation:3‡Our World in Data
グラフでは以下の変化が確認できる。
- 2010年代後半まで、内燃機関車販売は高水準を維持
- 2018年前後を境に減少へ転換
- EV販売は2018年以降に急拡大
- EV増加分が、内燃機関車の減少を置き換え始めている
Reutersが引用したデータでは、内燃機関車販売は2018年の8370万台から、2023年には6280万台へ減少したとされる。 oai_citation:4‡The Independent
EVの販売比率は急上昇
Our World in Dataによると、2024年には世界で販売された新車の22%がEVだった。 oai_citation:5‡Our World in Data
国別では特に差が大きい。
- ノルウェーでは新車販売の92%がEV
- 中国では約半数がEV
とされている。 oai_citation:6‡Our World in Data
つまりEV化は一部の実験的市場ではなく、すでに主要市場で本格化している。
EVには「完全EV」と「プラグインハイブリッド」が含まれる
記事では「EV」に以下の2種類が含まれると説明されている。
- バッテリーのみで走る完全電気自動車
- 外部充電可能なプラグインハイブリッド車
後者はエンジンも搭載しているため、分類について議論も存在する。 oai_citation:7‡Our World in Data
しかしOur World in Dataは、これらを「electric cars」として集計している。
4. なぜそうなるのか
データから見える最大の理由は、EV販売の急成長だ。
Our World in Dataは、EV販売が「低い水準から急速に成長している」と説明している。 oai_citation:8‡Our World in Data
さらに記事では、EVは走行中の排出量が少なく、電力構成がクリーンになるほど炭素削減効果も大きくなるとしている。 oai_citation:9‡Our World in Data
結果として、
- EV販売の増加
- 内燃機関車販売の減少
が同時進行している。
グラフ上でも、2018年前後からオレンジ色のEV部分が急速に拡大し、そのぶん内燃機関車部分が縮小していく構図が確認できる。 oai_citation:10‡Our World in Data
5. 日本人への示唆
この変化は、日本にとっても重要な意味を持つ。
なぜなら、自動車産業は日本経済の中核の一つだからだ。
今回の記事が示しているのは、「EVが増えている」という単純な話ではない。
世界市場全体で見ると、内燃機関車の販売がすでに縮小に入っている可能性が高い、という点に価値がある。
つまり今後は、
- どの国がEV市場を主導するのか
- どのメーカーが移行に成功するのか
- 消費者がどの種類の車を選ぶのか
が、自動車産業の競争力を左右していくことになる。
Our World in Dataのデータは、少なくとも世界市場の方向性としては、「EV拡大」と「内燃機関車縮小」が同時に進んでいることを示している。 oai_citation:11‡Our World in Data
まとめ
- 世界の内燃機関車販売は2018年にピークを迎えた
- Bloomberg New Energy Financeは2017年説を示している
- EV販売は急速に拡大している
- 2024年には世界新車販売の22%がEVになった
- 世界の自動車市場では「車種の転換」が進行している
今回のデータが重要なのは、「未来の予測」ではなく、すでに起きた変化を示している点にある。
ガソリン車中心だった世界市場は、すでに転換点を越えた可能性がある。 oai_citation:12‡Our World in Data
元記事 https://ourworldindata.org/data-insights/global-sales-of-combustion-engine-cars-have-peaked