コーヒー生産の主役が変わった――60年で急拡大したアジアの存在感
要点まとめ
- 南米は依然として世界最大のコーヒー生産地域
- 一方で南米とアフリカの世界シェアは低下
- アジアの生産シェアは1960年代の5%未満から約32%へ拡大
- ベトナムは1999年にコロンビアを抜き、世界第2位の生産国になった
- 背景には、高収量で丈夫な「ロブスタ種」の普及がある
この記事でわかること
- 世界のコーヒー生産地域がどう変化したか
- なぜアジアの生産量が急増したのか
- ベトナムが世界有数のコーヒー大国になった理由
- コーヒー豆の品種が世界市場に与える影響
本文
1. 結論
世界のコーヒー生産は、この60年で大きく構造が変わった。
南米は現在も最大の生産地域だが、アジアの存在感が急拡大している。特にベトナムの成長が大きく、現在では世界第2位のコーヒー生産国となっている。
2. 背景と問題
Our World in Dataの記事では、1961年から2024年までのグリーンコーヒー豆の生産データをもとに、世界のコーヒー生産地域の変化を分析している。
グリーンコーヒー豆とは、焙煎前の生豆のことを指す。
コーヒーは世界中で消費される農産物であり、生産地域の変化は、世界の農業構造そのものの変化を示している。
3. データからわかること
南米は最大生産地域を維持
グラフでは、南米が長年にわたり世界最大のコーヒー生産地域であることが示されている。
しかし、その世界シェアは以前より低下している。また、アフリカのシェアも縮小している。
アジアのシェアが大幅上昇
もっとも大きな変化はアジアである。
1960年代初頭、アジアの世界シェアは5%未満だった。しかし現在では約32%まで拡大した。
これは、世界のコーヒー生産の重心が大きく変わったことを意味している。
ベトナムが急成長
アジア拡大の中心にあるのがベトナムだ。
記事によると、ベトナムのコーヒー生産量は1980年代初頭には約5,000トンだったが、現在は約200万トンに達している。
現在では、ベトナム1国の生産量がアフリカ全体を上回っている。
世界ランキングも変化
ブラジルは現在も世界最大のコーヒー生産国である。
一方、かつて世界第2位だったコロンビアは、1999年にベトナムに抜かれた。現在の第2位はベトナムとなっている。
4. なぜそうなるのか
記事では、生産拡大の背景として「ロブスタ種」の普及を挙げている。
ロブスタ種は、ラテンアメリカで主流のアラビカ種よりも丈夫で、収量が高い。
この特徴により、大規模な生産拡大が可能になった。
つまり、世界のコーヒー生産構造を変えた要因の一つは、「どの品種を栽培するか」だったことがわかる。
5. 日本人への示唆
日本ではコーヒーは輸入品として消費されている。
そのため、生産地域の変化は、世界の供給構造の変化でもある。
今回のデータからは、「コーヒー=中南米」という従来のイメージだけでは、現在の世界市場を説明できなくなっていることがわかる。
また、ベトナムの事例は、特定の農作物と品種の選択によって、1国の生産規模が世界市場を大きく変えうることを示している。
まとめ
- 世界のコーヒー生産は、この60年で大きく変化した
- 南米は最大生産地域を維持しているが、シェアは低下
- アジアは世界シェア約32%まで拡大した
- ベトナムは世界第2位のコーヒー生産国になった
- 背景には、高収量なロブスタ種の普及がある
出典: https://ourworldindata.org/data-insights/coffee-production-has-shifted-toward-asia-over-the-last-six-decades
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